成仏不動産は今までの不動産屋とどう違うかを文章化できたので書いてみた
成仏不動産がとくダネ!で特集されていました。
事故物件の値引率すごっ…#とくダネ#成仏不動産 pic.twitter.com/bNczHd2y8J
— 茉黎那-まりな- (@mrina_2961) April 18, 2019
※TVの特集時の画面キャプチャなど撮っていなかったため、ツイートをお借りしました。
ネーミング的にはどうかと思いましたが、皆さん比較的好意的ですね。
さて、タイトルの件ですが、成仏不動産に限った話ではないんですが、
ネガティブな部分を最初からオープンにしているというサービスというのはあまり無いです。
特に不動産仲介の現場では通常
①HP物件掲載→②お問い合わせ→③物件ご案内→④申込み→⑤重要事項説明→⑥契約→⑦鍵の引き渡し
などの順で物事が進んでいきますが
心理的瑕疵*1なんて通常の不動産屋は、言っても⑤。下手したら言わないこともあります。
本来であれば、①〜③でいうべきなんでしょうけど、宅建業法上は⑤で言えばいいわけです。
ただ、例えば幽霊が出るとかは、エビデンスもなにもないので重要事項説明で言えるかと言えば言えませんし、結局最後まで心理的瑕疵を言わない不動産屋もいます。(現代社会では言わないメリットの方が少ないので大半の不動産屋は言います)
分譲マンションだと、管理会社がマンション内の事件事故情報を把握していますが、近年では「個人情報の保護の観点から、お伝えできません」などと言われることもしばしば。
彼らは不動産を仲介する立場ではないので、宅建業法上の説明義務など知ったこっちゃありません。
そうすると、不動産屋もエビデンスがないので、説明義務を果たせませんが、「あったらしい」では説明できませんので、記述できなかったりします。
まぁそういう背景もありつつ、あとは不動産業界の悪い感覚で、「とりあえず案内しちゃえばなんとかなる」的な発想で、上記の①〜③では言わず、⑤の時に説明してなんとか落とし込むようなことになっちゃうわけです。
そこで成仏不動産は、ウェブサイト自体が、告知事項物件に絞って紹介することを念頭に置いてますので、説明する以前に最初からなんかあるやろな、ということがわかっている物件だけですので、これがこの業界ではまだなかなか出てないです。
他で有名なのはこの大島てるですが、これは不動産大家業を営んでいる方が運営している、情報データベースなので、「物件を紹介している」わけではないのがキモです。
※不動産会社の私も非常に活用させて頂いております
住める不動産を紹介している観点においてはまだまだこの業界はクローズドですし、知らぬが仏を地で行く世界ですから、まぁこういうオープンマインドなウェブサイトが情報公開というものを盾にどこまで突き進めるかは楽しみでなりません。
そもそも事故物件に住める感覚の人が日本国内にどれだけいるかわかりませんし、わりかし死生観の薄い国の方が投資で買うのは結構アリなんじゃないかと思ったりします。(各国の死生観・宗教観よくわかってない)
国も空き家活用、相続物件活用を推進していくことになっていますし、そうすると、そういう物件にはいろいろいわくもあったりする物件もこれからどんどん市場に出てきますから、情報公開を事前にして選別されることは遅かれ早かれ来るとは思います。
「言わぬが花」という言葉もありますが、言わないほうが価値があるとも言い切れませんし、ビジネスはあくまで素直にやってくほうが結果的に勝つんじゃないかと思います。
他にも自然死に限った紹介不動産サイトとして
こういうのもあったりするので、今後、死後不動産市場は増えていくと面白いなと思います。
将門首塚のように触れてはいけないものももちろんあるのですが…
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