元不動産屋による不動産と不動産テックについてのお話

元不動産が考える不動産についての話を書いている。前職の記事もありますが気にしないスタイル

2025年の不動産会社の取り巻く環境(妄想)

10年後、不動産会社を取り巻く環境は激変していた!!
ちゃら~ん!!!
だだだ!だだだだーだーだーだっだ!ユゥワッシャー!(北斗の拳のテーマで)

ちょっと最近VRヘッドセット回りというか360度映像に久々に触れたので、10年後の不動産会社を取り巻く環境の変化について一旦まとめておきます。


対面式チャットでの重要事項説明が売買取引まで拡大


スカイプ

賃貸取引でスカイプなどを活用したネット型重要事項説明が解禁されようとしていますが、これは10年たったら売買にもさすがに拡大されているでしょう。

ぶっちゃけた話、対面式でも宅建持ってない人が重説読んでるとか2015年現在でもたまに聞きますから、画像認識機能などを使って宅建免許の偽装とか暴けるようにするとか、士業証を出さないみたいなあくどい対策取れるんじゃないかと。
もう胡散臭い不動産屋のよくわからない重説は不要ですね!

いますぐWindowsはWin98が生き残るこの不動産業界にIT投石を行ってパソコンの買い換えを促して下さい。

3Dプリンタ


3Dプリンタ

未完成新築住宅は3Dプリンタで安価に戸建、マンション問わず安価に3Dプリンタで間取りイメージを立体化することができるようになります。
もう身振り手振りで説明する前時代的な売主業者は不要ですね!

そろそろイオンあたりが3Dプリンタを売り出しませんかね?

VRヘッドセット


オキュラス

新築マンションあたりから普及しそうですが、内装を3DCGで作って、室内を歩き回れるようになります。
家具を配置でき、壁紙を自由に張替え、オプションの設置も自由自在。
アイアンマンでロバート・ダウニーJr.が見ている視界を想像してもらえれば分かりますが、オプションを配置すると自動的に視界に予算が積み上がるギミックも!これで総予算もわかりやすい。
もう情報を小出しにして不当に期待感を煽る営業マンは不要ですね!

VRヘッドセットをかぶせると全員もれなくニヤけ顔になりますが。

ドローン


ドローン

ドローン(正確に言うと「マルチコプター」)による空撮映像が流行りそうな予感。タワーマンションの未完成のものなどは眺望がわかりづらい。そこでドローンがぐぐぐっと上昇することで各階の高さが実感できます。
不動産の外観写真はその特性上、道路側からの前面写真しか取れませんでしたが、裏側の庭部分からの外観写真だったり、俯瞰した写真だったりで、物件イメージが湧きやすくなります。
もう「とりあえず分からないところは見に行きましょう」と言う不動産営業は不要ですね!

もっとも私はラジコン操縦がすこぶる苦手ですが。

ペッパーくん


ペッパー

ペッパーくんが、物件の中にいて、物件内を説明してくれます。
ペッパーくんは事前のこの物件を良い所をきちんと正確に誰にでも分かる平易な言葉で優しく説明してくれます。また、Siriのような機能がついて、質問にもしっかり答えてくれます。
三井住友銀行かなんかは、IBMスパコンを導入して、しゃべり言葉から質問を推察して瞬時に回答の答えをオペレーターに見せる技術を導入しました。もう10年するとペッパーくん自身が回答してくれるでしょう。
もう知識のない不動産営業は不要ですね!

まぁ、ソフトバンクのことだから10年後もペッパーくんは2階に上がれませんので、2階建て物件の説明はできませんが。

スマートロック


スマートロック

鍵がiPhoneで開くようになります。
今は物件管理を担う管理会社がメインで導入していますが、仲介の現場でも鍵を取り行ったり、鍵を現地に置きっぱなしなどセキュリティ問題や手間の問題が多くあります。
スマートロックであれば、物件管理者である不動産屋さんが事務所にいながら鍵の開け閉めができるようになりますし、現地に行けば営業マンがいなくても空けられるようになります。
もう鍵開け屋のような営業説明もなんもなく物件力だけで決める不動産営業は不要ですね!

もっとも、戸締まりをお客様がちゃんとできない可能性が大(日本人は人のものだと思うと本当に扱いが雑)なので、物件が風雨にさらされて大変な事になりそうですが。

オラオラ系不動産会社は元気に生き残る


不動産屋

時代がどんなに先進的になろうとも、どんなに不動産営業マンが不要になろうとも、自分で不動産を決めきらない人というのは絶対います。
これは年収とか知識とかでは一切区別なくいます。
35年ローン組むことについてビビる人は等しく起こりうることなんです。
こういう時、よくも悪くも千尋の谷に突き落とすことで勇気を振り絞らせる不動産営業はやっぱり一定数いますし、それを望んでいるお客様もやっぱりいます。

オラオラ系不動産会社の人が別に不当に家を買わせようとするとかそういう話ではなく(そういう不動産会社は論外なので、そういう輩の話はまた別話)、適切であり間違いなく、お客様に合った物件であったとしても、何かしらの不安感、それは本当に形にも言葉にもならない不安感を持つ方がいます。
そういう方の背中を押す。これはデータでも映像でも音楽でも何でもなく、最後は人と人との信頼関係かなと。

客観的に見たら恫喝に見えるかもしれないことも(いや、恫喝はやり過ぎ!強い口調ぐらいにしておきましょう)、最後にその不動産を決めたお客様からしたら
「あの時◯◯さんが23時まで私の悩みに付き合ってくれて勇気をもらいました」みたいなことを言われるかもしれませんし、それは当人同士しか分かり得ない信頼関係なんですよね。
ということでまぁどっちにしろ間違った不動産を強引に買わせようとする不動産営業は不要ですね!

まぁ、家を買うという需要は必然なんでそういう悪い必要ってあんまりないんですけどね。

そんな不動産の近未来。