元不動産屋による不動産と不動産テックについてのお話

元不動産が考える不動産についての話を書いている。前職の記事もありますが気にしないスタイル

Yahooとソニー不動産の提携で両手取引できるかも。

Yahoo


7月7日のソニー不動産とYahooのリリース見ましてね

Yahoo! 不動産 ソニー不動産 不動産流通革命プロジェクト

ニュース&リリース: 2015.7.7 | ソニー不動産株式会社

今まではYahoo不動産、HOMES、SUUMO、athomeなどは、不動産会社を通してでなければ掲載不能で、自分で自分の不動産を掲載するなんてことはできなかったんですけど、Yahoo不動産は、売主自らが不動産情報を掲載できて、そのまま直接買主とやりとりができるプラットフォームをつくろうとしているらしいです。

ソニーとヤフー 不動産事業で提携 NHKニュース
売り手と買い手の個人がインターネットで直接やり取りしたうえで、中古の不動産の売買ができるサイトを年内に立ち上げることにしています。


まぁ僕もこんなこと言ったわけですが

自己売買の時代が来る。まぁこれは前から言ってたことだけど、物の売り買いに仲介人がいるものなんてそうそうないわけ。ココに到達するのは必然で、予想より遅かったっだけ。今不動産屋がしがみついてるのは宅建業法しかない。つまり35条書面と37...

Posted by 高杉 義征 on 2015年7月6日


不動産会社が廃業するっていう話はまぁ話したので全然いいので、今日はタイトルの「両手仲介できるかも」という視点で語りたいと思います。

その前にソニー不動産の話ですが、ソニー不動産は両手仲介を基本行わない会社です。
不動産購入 買いたい | 不動産購入ならソニー不動産
index_comment_02

このように
自社でお預かりした物件を買主様におすすめすることはありません。

とあります。
※もちろん、買主様がソニー不動産の委任物件をご所望された場合に紹介するのは当然として。


翻って、Yahooの新しいサービス。
このプラットフォームができると当然売主と買主が直接やり取りするわけですから、そのうち否が応でも不動産売買契約のタイミングが訪れます。

そうすると、必然的に契約書作成、重要事項説明書作成が発生します。
というか、不動産って瑕疵等あるので、当たり前ですがなにかしら事前調査は必要なので、そこには専門の会社が仲立ちする必要があります。

これに、ソニー不動産が入ることで、スムーズな不動産売買を行えるようにサポートするわけです。
これ自体別に普通のことでして、
「これ買いたーい!」人と「この人に売りたーい!」人が一緒に、「ソニー不動産さんやって下さい」と言えば、それはもうお客様商売ですからやるべきですし、両手仲介がどうとかではないわけですよ。
というか両手仲介自体何も悪いことはないんです。

これにより、ソニー不動産はきちんとした形での両手仲介。「囲い込み」のない状態で両手仲介できるようになり、しかも物件掲載も案内も申し込みも全て売買当事者双方で行ってもらって、契約関係業務に特化した動きができるようになります。

これなら、仲介手数料1/3でも割に合いそうですね。

まぁこれで、ソニー不動産がその理念の「エージェント制」を諦めたかというとそれは早合点かなぁと。とはいえ、この辺はお客様のリテラシーの問題もあって、表層的には両手仲介じゃないか。と言われかねないかなぁと思います。

ま、その前に「両手仲介ってなに?」みたいな人も多いのであまり心配はしていませんが。


両手比率高まって収益力が高まるのかなぁとは思います。

これ、翻って考えるとYahooがポータルやりながら仲介するに近い気がする(資本提携してるわけで)けど、SUUMOとHOMESがどう動くのやら…

情報精度と価格の妥当性が気になるサービスなんで、まだまだ続報次第ってことで、今日はここまで。