元不動産屋による不動産と不動産テックについてのお話

元不動産が考える不動産についての話を書いている。前職の記事もありますが気にしないスタイル

不動産仲介営業はネット普及前に成功した人が多いのでなかなか営業が切り替えられない【会社編】

前回はこんなこと書きました。

osugi828.hatenablog.com

 

そんな時代背景を経験した上での今回は会社編です

 

この90年代と00年代に活躍していた不動産営業マンをそれぞれが20代だったと仮定すると

 

90年代に20代だった人は50代だし

00年代に20代だった人は40代だし

 

で結局今不動産業界で部長課長クラスって、あのときの顕在層だけを営業していた人がメイン級になっています。

即架電

 

この正しさは今も証明されています。

必要があるから問い合わせているわけで、そのレスポンスが早いことは正義です。

 

ただ、前回の投稿で私はこのように書きました

今インターネットで不動産情報を見られている方はほとんど「今買う・借りるか決めてない方」が大半です。

決めてないどころか予算の準備も無い方も多くおります。

当然決めてないんですからお金貯めてません。

 (中略)

今は登場人物全員潜在層という状態でして、お客様と一緒に伴走していって買うことの意味とか考えさせていかないと駄目な時代が来ているなと感じています。

即架電=拒否というお客様も出てきているんじゃないかなと。

 

場合によっては即架電=死

かもしれません

 

初動のバリエーションが90年代00年代は一つしかなかったのですが、10年代に入った頃から、即架電ではない別の初動対応が求められるようになってきました。

それは、そもそも引っ越しってなんで起こるかということの解なんですが

 

引っ越しって100%発生するんですよ。

家族構成の変化、自身の成長、狭い・広い、理由はなんであれ、検討し始めてからいつかのタイミングで必ず発生します。

 

①結婚した→②2人だから1LDKに引っ越した→③子供できた→④10ヶ月後に子供産まれてきた

 

この状況で④の段階で引っ越し考える人は正直言って「バカ」です。そんな人いません。

ほとんどの人は③ないし、将来を見据えて②の段階で考えています。

 

そして考えて40週なんもしない人もほぼいません。

考えてからお金貯めるとかポータルサイトとか見るはずです。

 

インターネットはこのときにお問い合わせできてしまうシステムを作ってしまったんですね。

事前に調べる、事前に問い合わせできる、これは発明でもあり、一方では不要な心配を生むことにもなったわけです。

 

この②ないしは③ステージの人に今引っ越しましょうって言っても意味がありません。

 

  • 子供ができました。
  • 子育てでいいところはどこか?
  • 予算はどれだけか?
  • 教育計画はどうするか?
  • そもそも男と女で違うぞ?

それ以前に名前も決まってなくて考えなきゃいけないのに他のこと考えてられるかと。

 

そんな気持ちのせめぎあいです。

 

そこに部外者の不動産屋が入ってきて家買いませんか?って言われたら大半の人がブチ切れると思います。

 

じゃあどうすればいいのって話なんですが。

 

売らんかな、買わんかな、以外のセールストークをお持ちの不動産会社さんはどれだけいるのか?

おそらくここからは正解のない時代に突入すると私は睨んでいます。

 

  • というか不動産屋にアプローチする理由が多様化しています。
  • 家を買いたい、借りたい
  • この不動産屋が大丈夫か知りたい
  • 担当者がまともな人か知りたい
  • 図面だけほしい
  • 相場情報だけほしい
  • 相続税知りたいので物件価格知りたい(相続税と物件価格は厳密には関係ないんですが、ユーザーは知らないので本気でその気持ちで来る)
  • 税額教えてほしい(税理士法違反してしまうので税金額算出は不動産屋はしていけません)
  • 間取り見たい(ネットで有名な間取りマニア)
  • など

とにかくこんな感じで量も多く、しかも不動産を手にすることに一直線でもない。

こういう人を相手にしないといけない時代になってきています。

 

「Webがあるからこんなお金にならないお客様ばかりになってしまったんだ!うちは今すぐ欲しいお客様だけ追うからウェブサイトも作らない!!」

 

という不動産会社さんも結構いらっしゃいます。

 

ただ、そういうウェブサイトもない不動産会社は

 

「世界に存在しない会社」

 

となります。いくら駅前店舗にあっても絶対に行きません。

 

仮に新宿駅アルタ前に不動産会社があったとしても、100人中100人は不動産会社に用があったとしても、会社の前でその不動産会社のサイトを確認してはいります。

ウェブサイトがなければ、そこから新宿三丁目方面に歩いて新宿御苑寄りのウェブサイトの会社に必ずいきます。

 

いまや自社サイトはタウンページです。

タウンページにない会社は存在しない会社扱いです。怖いです。

 

今や飲食サイトは皆さん見ていると思います。繁華街の飲食店はほぼ飲食サイト見られて来店されると思います。

 

それが今はGoogleでそのうちinstagramになって、そのうちLINEになって…

というようにプラットフォームを変えながらその存在をアピールしなければなりません。

 

そのアピールは「押し売りしません」などでは一切なく、

 

多様な要望に答えます。

 

だと思うんですよね。

 

これを理想と言う人はいるでしょうが、理想に近づいていくもので、自分本位は駆逐される。そういう時代なんだなと思います。

 

今からでもそんな会社作りしてはどうでしょうか?

不動産仲介営業はネット普及前に成功した人が多いのでなかなか営業が切り替えられない【時代背景編】

私が不動産会社に勤めだしたのは2004年4月からです。

 

いまでこそSUUMO,HOMES,athome,Yahoo!不動産,オウチーノなど不動産ポータルサイトが隆盛ですが、2004年時点では

 

HOMESとathomeと不動産ジャパンぐらいで、SUUMOは前身の「住宅情報(通称JJ)」、「イサイズ」などの不動産情報誌がコンビニの最下段に100円とかで売られているのが情報源でした。

 

ここで閑話休題で皆さんにお伝えしたいのは、JJのように

「昔は不動産情報誌は有料だったんですよ!つまり情報は有料です!」

ということで、今はインターネット化によって無料情報が多く出ておりますが、情報を掲載する方は90年代、00年代と同様に相変わらず有料であるので、その点だけはご理解いただければと思います。

 

さてインターネット化といえば、当時の不動産会社にはパソコンが一人一台あるようなところはなく、そもそもパソコンが一人一台無いわけですから当然メールアドレスも一人一つ持ってなくて、「nihonbashiten@hogehoge.com」みたいな店舗メールアドレスがせいぜいあるぐらいでした。

 

というかほとんどパソコンがない会社のほうが多かったんじゃないかな?

 

ちなみに私が新卒で2004年に入社した某大手不動産会社は複数台PCはあったもののWindows98が主力で稼働しており、ほぼ契約書と重説を作成、印刷が主力でした。

なお、補足すると2004年の時点ではWindowsXPはすでに多く販売されており、せめてWindows2000を使ってほしかったと今でも思っています。

ただ前述の通り主力が契約書と重説を作成、印刷だったので投資効果考えると98のままで良かったんだろうなと今では思います。

 

このようなインターネット環境の中で、プロである不動産業者間で流れる不動産情報流通はどのようだったかというと

 

REINS(Real Estate Information NetWork Systems)*1という不動産会社しか見れない不動産ポータルサイトみたいなものがあるのですが、実は90年代からWebサイト化しており、なにげに先進的に取り組んでいた感はあります。(UI/UXはともかく)

 

しかしながら2004年時点でのREINSの利用は毎朝新着掲載物件情報の帳票がFAXで店舗に届き、この情報を見ながら物件を持っている会社さんに電話して「物件まだありますか?物件の図面をいただけますか?FAX番号は03-****-****です」と話して、図面をFAXでいただく。

 

当時は全国の新人の仕事がこれだったんじゃないかなぁ?

ということでWeb化されたREINSでしたが、FAXと電話というアナログシステムで不動産会社とつながっていました。

というか今もそうなんで別に良し悪しの話ではないです。

 

ではそんなFAXで届く不動産情報がどのようにユーザーの手に渡っていたかというと、前述の通り、不動産ポータルサイトがほぼない状況ですし、おそらく2004年当時インターネットで家探しする人なんてほぼいなかったんじゃないかなと思います。

そう考えると黎明期からスタートアップでやってるHOMES*2はすごいなと思うわけで、彼らが先鞭をつけてくれたおかげで今があると思うと、半蔵門の方に足向けて寝れませんね!*3

 

ということで話は戻ってユーザーの不動産情報取得ですが、これはもうほぼ二択でした

  1. 不動産屋の店舗に行って紙をもらう
  2. 投げ込みチラシを見る

次点で住宅情報を買うだったわけです。

次点は有料、1は不動産屋突撃なので行ったら買うまで返してくれない。2はそもそも興味ないと見ない

ということで、不動産情報を欲しがる人は明らかにニーズの顕在層しかいませんでした。

ですから、当然取得する個人情報は「近日中に家を買う可能性が高い」人のリストなわけで、当時いた某不動産会社でも他店舗の店長にお客様を掠め取られたりしていたので、本当に血で血を洗う抗争でした。*4

 

 

今は不動産情報は不動産ポータルサイトを見ることが一般化しまして、不動産買う予定がまだない私でも毎日HOMESとSUUMOは見ていますし、潜在層が不動産市場にいっぱい出てきました。

 

ということでようやく現代に存在する不動産潜在層まで話が及んだので前文はここまででここからが本題です

 

===本題===

 

90年代から00年代が来店誘導型営業で且つお客様はニーズ顕在層ですから、希望を聞いて適切な情報を提供し、買いたい気持ちをより喚起させればあとはレールに乗ってくれるという時代でした(もちろんその分業者の横取り競争は激しかったので隙を見せないようにしないといけないというまた違う難しさがあったのは否めません)

 

今インターネットで不動産情報を見られている方はほとんど「今買う・借りるか決めてない方」が大半です。

決めてないどころか予算の準備も無い方も多くおります。

当然決めてないんですからお金貯めてません。

 

こういう状況でご来店されるお客様は昔からいたんですが、捨ててました正直。

それは、もう貯金も希望も具体的なお客様が多かった時代ゆえの話ですよね。

 

今は登場人物全員潜在層という状態でして、お客様と一緒に伴走していって買うことの意味とか考えさせていかないと駄目な時代が来ているなと感じています。

 

書籍購入はKindleUnlimitedのサブスクに

CD購入はSpotifyのサブスクに

ブルーレイ購入はNETFLIXのサブスクに

車もKINTOでサブスク(厳密には残価設定型ローンな気もしますが)

ゲームもAppleArcadeでサブスク

 

恋愛すらペアーズなどもサブスクといえばサブスク

 

なんというか所有という概念がだんだんなくなっている時代に、不動産屋はどうやって家を買うことを営業していけばいいんでしょうか。

 

とりあえず今日は時代背景までのお話ということで。

*1:※今もみなさんが不動産会社に行って渡される図面はほぼここから情報取得されています。

*2:当時はネクストという会社名だった

*3:HOMESをやっている現LIFULLは半蔵門に会社があります

*4:個人的な恨みはまだ残っています

VR内見やインタラクティブ内見には超絶懐疑的

僕は2020年ならびに2021年におけるVR内見やインタラクティブ内見には超絶懐疑的でして現況空室、電気契約解約済み物件のインターネット回線確保問題がボトルネックになる

 

そこで携帯回線の話を持ち出す人が当然いるわけですが、私も全時間確認しているわけじゃないけど、9時、12時、18時に関してはもう現状どの回線でも絶望的にひどいので、5Gとかそういう話ですらない。

 

その上、不動産屋からするとクロージングにはつながらなく、せいぜい「次回実物が見たい(日付は未定)」という感情想起までしかいかないので、営業マンを動かさないで済むソリューションまでできて初めて機能すると思っています。

 

Web商談はむちゃくちゃ増える。手八丁口八丁の不動産屋なら、物件見せずに対面式Web商談で次回リアル物件案内アポに持ち込めるので、わざわざVR内見に誘導する必要性がないと思うんだよなぁ。

 

2022年以降は知りません。

政治的・経済的不安が発生したときの不動産価格の予測について

不動産価格の下落は需給により変動しますが、暴落は金利上昇以外で起きません。

 

がファイナルアンサーだと思うのですが、他の識者の方はいかがでしょうか?

 

原則直近では暴落は起きないというのが基本的な不動産関係業者全員が一致している考えです。

 

不動産というのは大規模な融資を元手に開発していくビジネスなので、融資が前提としていることから、とにかく金利が0.1%上がることの事業インパクトがでかいんですね。

 

金利インパクトが大きいので黒字倒産(もう借金返済できないのが確定したので、早めに店じまい)なんかもよく起きます。

黒字倒産したほうが社員・役員ともに再起かけやすいですから。

 

金利のすごさを複利の計算式でお伝えしようと思いましたが、めんどくさいのでやめておきますw

この記事は不動産屋が信用できないから、自衛のために作られた記事なのか?

www.zerorenovation.com

 

チェックが209個もあります…

 

まぁ不動産検討期間が1年を超えると言われる不動産売買と考えれば365日で209個のチェックですから、別に多くもないかなと思いますが。

 

この記事は、不動産屋からしてもすごくよくできていると思います。

 

ただこれらの項目はすべて

「自分でチェックしましょう」というものばかり。

 

不動産を購入するのに、不動産屋との共同作業は必ず発生しますが、不動産屋についての項目は

1-4.【警】不動産会社の仲介担当に誠実性はあるか
良い中古マンションかどうかを判断するには、仲介担当の力が必要な場面もあります。そのため、会社の規模や知名度よりも、仲介の担当が誠実かどうかが重要です。

「危険な中古マンションはどんなマンションですか?それを判断してくれますか?」などの質問をし、ごまかさず答えてくれるならば、ノウハウと誠実性に一定の信頼をおいてもよいでしょう。詳しくは、「1000件超の物件を調査した40代投資家が行き着いた秘伝の中古マンションの探し方」 の、6章をご確認ください。

 のみです。

 

この記事は、ほぼ自分で考えて自分で判断し、自分で良い契約をしましょうという流れです。

それ自体を一切否定するものではなく、私自身も不動産屋経験者である以上、そのように振る舞うと思います。

 

そしてこういう記事が尋常じゃなくバズっているからこその、タイトルの懸念点が私の頭にもたげてきます。

 

『この記事は不動産屋が信用できないから、自衛のために作られた記事なのか?』

 

まぁ自分の人生で一番高い買い物なので自分で考えろってのは全く間違ってないので、おっしゃるとおり!だと思います。

 

ただ私は、こういう記事からうっすらと透けて見えてくる、お客様と不動産屋との心理的断絶がより一層濃くなってきているという、その事実にどうしても注視しちゃうんですね。

 

この元記事の作者は何度も不動産売買を行い、各不動産屋とも信頼関係が構築できており、自己判断によって不動産投資を何度も行っている方でしょうから、自力で何事もできちゃいます。

そのノウハウを惜しみなく共有する気概は賞賛に値しますし、何より自分でやってみようっていうそのムーブメント醸成は非常にインターネット的だと思います。

※インターネットは多数の中間取引を間引いてきた歴史があるので、不動産屋に頼らない方向性は、時間軸上必ずその道程をたどると自分は思っています。

 

ただまぁ、じゃあ不動産屋ってそのまま手をこまねいて顧客の自力取引にただ手を貸すだけのサポーター職に甘んじていいの?ってのは違うと思います。

 

今後間違いなく不動産屋は不動産取引において必要性が減衰していくかと思います。ただ、必要じゃなくなるとはまた違っていて、必要のされ方が変化していくんだと思います。

 

元記事の作者はその必要のされ方に対する、至極まっとう且つ新しい見方をすでに提供しています。

会社の規模や知名度よりも、仲介の担当が誠実かどうかが重要です 

 

物件提供量が多いとか単なる知識とかじゃない、シンプルに誠実かどうか。

 

これをご覧になられている方の中にも「かかりつけ医」がいらっしゃる方もいると思います。

 

そのかかりつけ医は、別にプロフェッショナル仕事の流儀に出るような超絶技術があるわけでも、情熱大陸に出るようなパッションがあるような方ではないはずです。

ただ信頼できるかどうかで判断されたと思います(もちろん最低限の技術レベルは有していることを前提に)

しかもそのかかりつけ医さんは、主に内科だとしても、小児科、皮膚科、外科、整形外科とプロではないが、そういった自身の専門ではないことについてもあらかたお話ができ、もし専門医に診てもらったほうがいいとしたら、紹介状もサラッと書ける他の医師との関係もある顔の広い先生だったりします。

 

不動産屋がきちんと目指すべき誠実さは、すぐ身近に実はあったりするんじゃないでしょうか?

 

まぁだから商売を実直にやっていこうって話なんですが、お客様の中にはここまで考えて不動産購入を考えている方が一定数増えていくなかで、いつまでも情報の非対称性を武器に戦ってても、『B29相手に竹槍で戦う』ぐらい滑稽なので、恥ずかしいのでやめてほしいなと思うんですよね。

 

終わり

ニセコの外国人観光客離れ

「●●の▲▲離れ」

 

どれだけ使い古された言葉なのか。

 

今回は「ニセコの外国人観光客離れ」

 

www.hokkaido-np.co.jp

 

スキー場経営やスキー場周辺不動産で紆余曲折あるといえば、バブルからの崩壊と復調と買収となんやかんやがすごい湯沢があります。

 

まぁニセコに限らずなんですが、スキー場関係は受け入れることのできる限界値というものがあります。

日本のスキー場に関する英語雑誌を読んでいた会社員ベン・テイラーさん(35)は「ニセコは信じられないほど混んでいるし、ホテルが高くなって気軽に行けなくなった」 

 まぁこんな感じで、人気が出ると一気に人が過多になって当初の目的が達せられません。

毎年ガーラ湯沢行ってますが、あそこは交通便が良すぎて、お一人様で行く以外行く気になりません。

 

逆に安比高原スキー場は、むちゃくちゃ広いので、修学旅行が3学校かぶったところで屁とも思わないぐらい空いています。ちなみに、山間の特に奥地なので、空いている上に雪質がすばらしく良いです。

個人的におすすめですが、交通便がすこぶる悪いので、

東京→高速バスツアー

の一択です。自家用車で行くと疲れで死にます。

 

呼べる人数が限界値に達してもバンバン人呼び込むのがうまいのは不動産屋とホテル屋。

 

武蔵小杉駅のタワマン群と武蔵小杉駅の駅ホームの関連性を見れば不動産屋が交通の安全性などを考えて開発しているわけなどないなんていうことは一目瞭然だと思います。

 

スキー場がパンクしている状況でも来たい人はいっぱいいる。

 

でも料金に対してサービスが追いついてないと不満は溜まるし、そもそもいかない。

大半の訪日外国人は、成田着で乗り換えて千歳空港に行ってからのニセコだと思うけど、もう初日は移動で終わったりする。

 

そこに狭い過疎の町に行って、どこ行っても満員状態なら、別にそこである理由はない。

ウン十万も支払って、特別扱いされないのは厳しいですよ。

 

不動産投資的にはオワコンと言われているニセコですが、結局湯沢と同じ道を、湯沢は数十年かけて達しましたが、ニセコは数年でその域に達しそう。

OYOの賃貸事業?マンスリーマンション事業?からYahooとCEOが逃げる構図

www.nikkei.com

 

早いな!Yahooも勝頼氏も!

 

誰だよ!こんないい加減な記事を書いた人は!

www.msn.com

あ、文春でした。

 

もともと私は売買不動産でしたので、賃貸におけるOYOの影響ってあまり興味なかったのですが、当時から

 

  • 不動産業界は誰一人驚異だとも思っていない
  • やけに一般メディアはOYOを「黒船」という

 

というギャップが面白くて定点観測をしていましたが、とうとうというか、早すぎだなというか…

 

てか、勝頼さん

www.sumave.com

わずか6ヶ月前にこんなこと言ってたのに、早いな!いろんな意味で!(意味深)

 

OYOの事務所に行ったことはないのですが、どうも同じビルに入っている他社さんや、テック界隈から漏れ聞こえてくる限りですと

 

  • 不動産賃貸経験者はいない
  • 不動産ポータルサイトメディア経験者が多い
  • その他IT企業元セールス経験者が多い
  • しかも現場は非ITな世界

ということを聞いていて、これはサブリース契約のノウハウや値段交渉術、転貸時の再賃料の見極めとかできるやついなかったんだろうなということを推察していました。

 

さらに、一気にSNS上でOYO叩きが可視化されてきたのはこのアカウントですかねぇ。

twitter.com

 

このアカウント自体に巨大な拡散力があったわけではなくて、「あ、俺も言っていいんだ」みたいな気にさせたという点では非常に大きなアカウントです。

拡散性の教科書みたいな形になりました。

 

特に大家さんとの転貸を前提とした賃貸借契約条件がひどく、敷礼ゼロで違約金なしとか、もろもろすごいOYO優位の契約迫ってくるとかで、相対契約って言葉知っているんですかねOYOはみたいなことをいろいろ言ってくる大家さんなどもおりましたが、もともと大家業界への評判が悪すぎて、私は契約条件聞いてぶっ倒れそうになりましたw

素直にエグい。

 

さらにここ数ヶ月から、各種賃貸会社にはOYOが借りている物件の転貸リストが出回っており、OYOから客付けをお願いされている話も聞きました。

OYOリスト

※出典: 

 

賃料はえげつないし、上記の大家との賃貸借条件を考えた場合に、

 

「あ、OYOは敷金と礼金取るんだ…AD出さないんだろうな…」

 

ということも考えたことを予め付け加えておきます。

 

ということでさもありなんという話なんですが…

YahooのカテゴリーからもOYO消えているし…

 

まぁソフトバンクの不動産系の投資は、CompassもWeWorkも伸びないどころか疑義ついているレベルだし、このうえOYOのような訴訟リスクを抱えた案件は持ちたくないわなという類いの話ですしね。

 

 ということで今日はここまで。

なぜ不動産を売りたい人は不動産屋に高い金額を提示されるとなびいてしまうのか問題

不動産を売りたい人ってなかなかいませんが、そういう人の話です。

 

まぁ『不動産は一生に一回の買い物』って言いますから、売る気になる人ってなかなかいないんですよね。

 

そこで今日は、タイトルの問題

 

『なぜ不動産を売りたい人は不動産屋に高い金額を提示されるとなびいてしまうのか問題』

 

不動産を売るときには不動産屋に「この家売るときにいくらぐらいで売れる?」って聞く必要があります。この時、3社とか4社に聞くと

 

  • A社 4000万円
  • B社 4200万円
  • C社 3980万円
  • D社 5000万円

 

とか言ってきます。

僕はいつもこの時思うのですが、まず

C社の3980万円って、なんでディスカウント感出すねん!!!

ってこれはまぁ、中古ゲーム屋とかでも思うことがあるんですが、販売金額じゃないから、売却の価格査定でディスカウント感出しちゃだめだと思うぞ!

 

とまぁC社はともかくD社の桁違いの査定金額というのが往々にして出てきます。

 

客観的に見ると、どうやっても4000万円前後でしか売れないと思うのですが、D社は5000万円で売りますと言っています(売れるとは言っていない)

 

ほんとこの売れもしない金額を提示する不動産屋は跡を絶ちませんが、結局売りたい人は

 

「俺の家、高く売れるんじゃないか?」って思っちゃうんですよねぇ…

 

ならんから!

不動産は相場に帰着します。

 

ということが、目の前に提示された1000万円の前ではくらむんでしょうね。

高く出せば絶対に値下げ交渉が来るって、一度買ったことあるから今売ろうとしているわけで、

 

『あなた、買う時に値下げ交渉したでしょう』と。

 

だから、じわじわと値下げされて、4000万円で半年後に購入される

4000万円で出しておけば1ヶ月後に売れるのに。

 

不動産売却が長引くのは本当におすすめできません。

というのも、土日アポ入りやすいのですが、土日空けておかないと、案内できませんからね。

 

つまり半年となると、

6ヶ月×4週で24週の土日を予定入れずにいつ入るかわからない案内のために、待たないといけないんです。

そんな暇じゃないわ!!!というね。

 

高い金額は

 

高く売れることの証明にはならない

 

これだけ覚えておいてもらえればいいなと思います。

住みたい街ランキングに出てこない本当に住みやすい街大賞に出てこない住みやすい街の探し方

住みたい街ランキング

これが住みたい街ランキング

 

そしてこれが

本当に住みやすい街大賞

本当に住みやすい街大賞

 

住みたい街ランキングは

 

「住みたい」

 

って願望が現れているので、恵比寿、吉祥寺とか、絶対住める予算のない人からの票を集めやすいんですよ。

だから舞浜(ディズニーランド)が22位なんていうことが起きるわけです。

 

そこで、次に住宅ローンのARUHIが開催している本当に住みやすい街大賞は

 

ランキングでもないし、一般投票もないです。

 

もうプロの不動産審査委員による調査資料です。ほぼ。

 

夢の集合体じゃないから川口という恵比寿なんかに比べたら全然買いやすいエリアが1位になるという。

買えないものに価値はないってそりゃそうなんですけどね。

 

そんなまぁ理想の権化の住みたい街ランキングと

住めそうな中での総合判断での住みやすい街大賞

 

これらに出てこないまだ見ぬ良いところはあるのでしょうか?

増田にはこんな投稿が。

 

anond.hatelabo.jp

 

ここだとセンター北、センター南ということで私も横浜で働いてたことがあるので、非常に理解できます。

 

埼玉だったら、個人的には武蔵浦和とか、北浦和とか。

 

こういうところって出てこないじゃないですか。

要するにマニアな住宅街駅って。

東急田園都市線の用賀とかも。

 

こういうのをどうやって探すかって話なんですが、

だいたいは、Wikipediaで各電車路線をしらべて、乗降者数が上位5位までの各2駅となりあたりに狙いをつけると、好きな良い住宅街駅が見つかりやすいです。

 

乗降者数上位5位以内はだいたい駅前が商業地域のため、タワマンをベースとした住環境構築が行われますが、乗降者数が20位とかになってくると、ほぼ建築物としても5階までが限界程度の駅前だったりするので、そうすると物件のバリエーションも低層マンションからアパートまで多くなってきますので、そこに世代差などが生まれます。

 

まぁ結局はいい場所は時代が決めますから、2023年はHARUMI FLUGが竣工して入居開始ですから、晴海が1位になる時は近いです。

でもまた別の駅が1位になる。時代の栄枯盛衰は激しいですね。

 

ということで、みなさんも住みたい街や住みやすい街とかに一喜一憂せず、自分の中の譲れない場所を選んでみるといいですね。

 

ということで今日の振り返りは

 

 Wikipediaで各電車路線をしらべて、乗降者数が上位5位までの各2駅となりあたりに狙いをつけると、好きな良い住宅街駅が見つかりやすい

 でした。

都心マンションは天井かと言われるが、そんなものはわからない話

今年の台風以降、タワマンを叩く風潮がそこそこ、特に経済誌系メディアで多い気がする。※多方面に話題がある週刊誌系は昔からなので一旦置いとく

 

今日気になったのはこれ

business.nikkei.com

タワマンに限らず、都心不動産は2010年からすでに高い高いと言われていて、結果的に上がっているのが実情です。

ただ、今の価格の問題は実勢価格とかはあまり関係なくて、00年代から今日まで融資する先が不動産しかないってのが根本の問題だと思うんです。

企業の設備投資も絞り気味で、これだけ景気よいと言われても設備投資しないという理由はまぁ各社それぞれの思惑の問題なので口出しはしませんが、地銀なんて地方で融資するものがないので、だから西京銀行TATERUスキームに乗っからざるを得ないというか…

www.nikkan-gendai.com

金利&融資先不足が、不動産へマネーの供給を続けているという流れで不動産価格が押し上げられているのであれば単純に

金利上昇させる

・日本国内の設備投資が増加させる

この2つができたら不動産価格は落ち着くはずです。

 

単純に「高すぎるから下がる」では、銀行の融資先がなくなるので、金融破綻の方が起きちゃいます。

オリンピック以降値段が下がると言うひとが言いますが、オリンピック特需後の次の融資先が銀行にあれば、素敵だと思います。

 

まぁ今の融資先のメインは、ITスタートアップだったりとしますから、そうすると銀行には手出ししづらいですよね。

 

銀行は融資であって投資ではないですから。融資したお金が投資に使われてみずほとソフトバンク・ビジョン・ファンドみたいな状態になることを良しとするかどうかってのもありますし。

 

とにかく、元不動産屋からみても、この不動産実勢価格が高いか安いかはあまり気にならなくて、不動産以外の融資先を金融機関には見つけてほしいと思う次第ではあります。

転職したのでまずはこのブログの体裁を整えた

気づいたら転職して新会社に来ていながら、このブログの体裁が前の職業のままだったので書き直した。

 

今年の大雨被害に関していくつか分析が出てきたのか、昨日のこのニュース

 

www3.nhk.or.jp

 

浸水エリアかどうかじゃないんだよなぁとか思う。

物事は浸水エリアかどうかで決まっているわけじゃない。

 

全ては立地。駅からの距離。

都心の不動産なんて

 

『1に立地。2に立地。3,4も立地で、5に立地。』

 

というぐらい立地が最優先。その立地とは、『利便性』

僥倖

僥倖

利便性しかない。

立地=利便性=駅

で測られる。

 

駅直結が最高。駅前ちょっと最高。みたいな。

 

なぜ浸水エリアに建つのかって考えじゃなくて、そもそも駅にみんな近づきたいんだ!って話でね。

 

二子玉駅をなぜあそこに作ったのかって東急電鉄に聞いてください

 

二子玉川駅は「1927年(昭和2年)7月15日」にできているため、治水とかそういう概念が今より希薄なので、聞いたところでいろ良い回答はかえってきません。

 

ほんと立地最優先なんで、マンション買うときもすこしぐらいクオリティが低くても駅チカを買おう。

 

だからまぁ今後も不動産で「なんでこんなところに?」って不動産が新築で出てくるけど、全ては『今ある選択肢の中で一番利便性の良かった立地がここだったんで、建物クオリティとか低くても気にせず出す!』っていう不動産の剛の者の判断なので気にしないで。

 

地震が起きても水害起きても、そこに不動産がある理由は利便性なだけなんで、ハザードマップがあっても建つときは建つし、そういうもんだと思ってほしい。

成仏不動産は今までの不動産屋とどう違うかを文章化できたので書いてみた

jobutsu.jp

 

成仏不動産がとくダネ!で特集されていました。

 ※TVの特集時の画面キャプチャなど撮っていなかったため、ツイートをお借りしました。

ネーミング的にはどうかと思いましたが、皆さん比較的好意的ですね。

 

さて、タイトルの件ですが、成仏不動産に限った話ではないんですが、

 

ネガティブな部分を最初からオープンにしているというサービスというのはあまり無いです。

特に不動産仲介の現場では通常

①HP物件掲載→②お問い合わせ→③物件ご案内→④申込み→⑤重要事項説明→⑥契約→⑦鍵の引き渡し

などの順で物事が進んでいきますが

心理的瑕疵*1なんて通常の不動産屋は、言っても⑤。下手したら言わないこともあります。

本来であれば、①〜③でいうべきなんでしょうけど、宅建業法上は⑤で言えばいいわけです。

 

ただ、例えば幽霊が出るとかは、エビデンスもなにもないので重要事項説明で言えるかと言えば言えませんし、結局最後まで心理的瑕疵を言わない不動産屋もいます。(現代社会では言わないメリットの方が少ないので大半の不動産屋は言います)

分譲マンションだと、管理会社がマンション内の事件事故情報を把握していますが、近年では「個人情報の保護の観点から、お伝えできません」などと言われることもしばしば。
彼らは不動産を仲介する立場ではないので、宅建業法上の説明義務など知ったこっちゃありません。

そうすると、不動産屋もエビデンスがないので、説明義務を果たせませんが、「あったらしい」では説明できませんので、記述できなかったりします。

まぁそういう背景もありつつ、あとは不動産業界の悪い感覚で、「とりあえず案内しちゃえばなんとかなる」的な発想で、上記の①〜③では言わず、⑤の時に説明してなんとか落とし込むようなことになっちゃうわけです。

 

そこで成仏不動産は、ウェブサイト自体が、告知事項物件に絞って紹介することを念頭に置いてますので、説明する以前に最初からなんかあるやろな、ということがわかっている物件だけですので、これがこの業界ではまだなかなか出てないです。

www.oshimaland.co.jp

 

他で有名なのはこの大島てるですが、これは不動産大家業を営んでいる方が運営している、情報データベースなので、「物件を紹介している」わけではないのがキモです。

 ※不動産会社の私も非常に活用させて頂いております

住める不動産を紹介している観点においてはまだまだこの業界はクローズドですし、知らぬが仏を地で行く世界ですから、まぁこういうオープンマインドなウェブサイトが情報公開というものを盾にどこまで突き進めるかは楽しみでなりません。

そもそも事故物件に住める感覚の人が日本国内にどれだけいるかわかりませんし、わりかし死生観の薄い国の方が投資で買うのは結構アリなんじゃないかと思ったりします。(各国の死生観・宗教観よくわかってない)

国も空き家活用、相続物件活用を推進していくことになっていますし、そうすると、そういう物件にはいろいろいわくもあったりする物件もこれからどんどん市場に出てきますから、情報公開を事前にして選別されることは遅かれ早かれ来るとは思います。

「言わぬが花」という言葉もありますが、言わないほうが価値があるとも言い切れませんし、ビジネスはあくまで素直にやってくほうが結果的に勝つんじゃないかと思います。

他にも自然死に限った紹介不動産サイトとして

pokkuri.site

 

こういうのもあったりするので、今後、死後不動産市場は増えていくと面白いなと思います。

門首塚のように触れてはいけないものももちろんあるのですが…

将門首塚

ja.wikipedia.org



……………………………………

*1:「事前に知っていたら部屋を借りなかっただろう」と思われる事実を指します。殺人や自殺、近くに墓や暴力団事務所があることも心理的瑕疵になります。

日本の賃貸不動産に乗り込んできた(と言われている)OYOについて現状調べたこと

インド発のホテルベンチャー「OYO」が日本の不動産業界に参入 敷金・礼金・仲介手数料ゼロの衝撃 | 民泊・ホテル専門メディア Airstair

ソフトバンクビジョンファンドが投資するインド発のホテルベンチャー「OYO(オヨ)」が日本の不動産業界に近日参入することがわかった。OYOは、敷金・礼金・仲介手数料なしで即入居が可能な賃貸サービス「OYO LIFE」を開始する。

とのこと。

 

OYO利用者サイトはこちらです。

http://www.oyolife.co.jp/

 

OYOに貸し出すオーナーさん向けのサイトはこちらです

partner.oyohome.co.jp

 

OGPも設定されてないので表示されないですね。

 

OYOの物件MAPはこちらです。

 

www.google.com

 

23区を先行して、今後はどんどん増えるんでしょうね。

 

www.youtube.com

 

さっそくOYOのYoutubeチャンネル作ったりしてますが、もともとは仕込みをずっとやってまして、ようやくローンチできるまで物件が増えたと。そういうことかな。

 

ちなみに、OYO物件を、

monthly.homes.jp

 

こちらで調べると、


運営はietty(全部かどうかまで不明)

 

iettyさんはこちら

ietty.me

 

OYOは自ら貸主として直接貸出を行うことで宅建業法から逃れ

OYOはマンスリーマンションを提供する業者として旅館業法から逃れ

 

これにより借地借家法だけを守れば良い(もちろん防火などの安全基準はどれもそうだけど)大家となりそれで法的な部分を抜け出せた感じなんですね。

 

そして所々の細かい業務は全てiettyさんがやってくれる。

 

そして物件を見る限りは1R,1Kが多いのでまぁフットワーク軽く引っ越しできるのってシングルが多数なのでシングル向けの商品かなと。

 

1R,1Kで10数万ぐらいの賃料で敷金、礼金、仲介手数料無し、清掃費用がだいたいどれも1万円

 

デイリーユースのAirbnb

マンスリーユースのOYO

って感じですかね。

 

まぁ突然出てくる桁間違いのような物件が出てくるのはご愛嬌ということでw

 

最後にまだまだ人材不足っぽいのでWantedlyで募集していますね。

www.wantedly.com

 

ちなみ商業登記簿謄本を取得するのは面倒なのでやめました。

そのうち官報で決算が出ると思うのでそのときはいろいろ見てみようと思います。

なぜ掘り出し物物件が出てこないのかの解説

掘り出し物物件の流れ

掘り出し物物件

不動産売買の話です。

賃貸ではありません。

 

不動産屋をやっていると

 

「掘り出し物物件ありませんか?」

 

と聞かれることがあります。

もう上の画像で結論は出ているのですが、なかなか難しいのが実情です。

 

無いわけじゃないですけど、お伝えする前に不動産屋が買ってしまって、再販売して利益を乗せて売っています。

 

不動産売買は実は結構な頻度でスピード勝負です。

 

  1. 家を内見する
  2. 申込みをする
  3. 住宅ローン審査を出す
  4. 不動産売買契約をする
  5. 融資の契約をする
  6. 引き渡しをする

これが不動産屋が買うと

  1. 家を内見しない
  2. 申込みをする
  3. 住宅ローン審査をしない
  4. 不動産売買契約をする
  5. 融資の契約をしない
  6. 引き渡しをする

ですから、早い早い

 

上の住宅ローン組むのはストレートにいって2ヶ月。通常で3ヶ月

下の不動産屋が買うと最短で3日。1週間だったりします。

 

不動産屋間で情報が回っていますから、SUUMOなどに掲載する必要もありません。

 

また、不動産仲介と不動産売買再販で売上構造と利益構造が違います。

 

不動産屋が一般消費者に不動産の仲介をすると

3500万円×3%+6万円=111万円(売上)

広告宣伝費、契約コスト等差し引くと粗利で70万円ぐらい

 

不動産屋が一度買って買ったものを一般消費者に販売すると

3500万円で仕入れて(原価)

4000万円で売って(売上)

粗利は500万円

※売主が直接不動産屋の場合仲介手数料は掛かりません・

 

一気に売上が立つんですね。

 

企業として同じ不動産取引であれば、これをしない理由がありません。

 

4000万円の相場のエリアで偽証して4500万円で売ってたら良くないことですが、そういう形じゃないので。

 

中間省略登記やリフォームなども何にもせず、右から左に流すだけで500万円の粗利を取るような取引をした場合は良くないですね。

 

上の画像では、3500万円の不動産をリフォームして商品化しています。

せめてこういうのをしていれば、3500万円+リフォーム代での購入よりは結果的に安いかもしれません。

 

ただ、不動産屋も一人の人間です。一から十までこんなことしているわけじゃないです。

 

つながりの深い方にはこういう情報を渡して購入を促すこともしています。

なので、不動産選びは不動産ばかり見ている暇があれば、不動産屋と仲良くなることを第一に考えていたほうがいいかなと。

 

良い条件の不動産は必ずあります。

その情報を手にした不動産屋に懇意にしている人がいれば、必ず情報をくれます。

それをきちんと信頼して待つことも大事だよなぁと不動産を仲介する会社にいて感じます。

 

もっとも、不動産を紹介しようと考えている不動産屋と不動産を買って売り出そうとしている不動産屋が混在していますので、スピード感持って判断しないと結局別の会社に買われてしまいますので、難しいところです。

賃貸住宅でかかる初期費用の話。消毒・消臭費用とかその他

不動産賃貸を借りるときには原則として以下のものがかかります。

 

  • 前家賃(特に契約初期の日割賃料など)
  • 前管理費/共益費(同上)
  • 敷金
  • 礼金
  • 家財・火災保険
  • 仲介手数料
  • あとは次回更新時の更新料

どれもまぁ必要なものです。

礼金なんかはもう取る理由ないんじゃないかと思いますが、社会通念上あっても不思議じゃないとは思われるレベルだと思います。

 

これに最近だと

  • 保証料

がかかります。これは、最近は保証人代行システムが増えてきて、契約時はいわゆる昔の両親や親族などがなる保証人ではなく、保証人代行を代行する会社が家賃未払い発生時に担保してくれるシステムがあり、滞納が発生してもノータイムで大家さんに家賃を振り込んでくれます。

それまでは、家賃滞納が発生した場合、本人への連絡→保証人への連絡などめんどくさいことが多かったのですが、これがなくなるため、不動産会社も大家さんにもメリットがあったので、結構普及しています。

 

そこから徐々に変なのが増えてきますが、今回アパマンショップ大爆発で一躍有名になった

  • 消臭・抗菌代

bunshun.jp

名目上は、ハウスクリーニングして内見できる状況にした結果、他のお客様も含め多数の方々が内見されているので、こういったものをしないと綺麗に引き渡しできないので、請求しますって話なんですが。

からしたら、

「なんで不動産屋の都合で内見させたことによって契約者がそれを綺麗にする費用を請求されなアカンねん」

ということでね。

そういう費用が発生すること自体は何も問題を感じませんが、それは請求対象が違うんじゃないの?

というのが素直なところです。

 

その上で、改めて不動産の図面を見ていると変な請求項目が多いのでいくつかあげてみましょう。

 

f:id:osugi828:20181221093027j:plain

備考を御覧いただけばわかりますが

  • 鍵交換代
  • 契約事務手数料
  • クリーンコート代

というものがあります。

 

鍵交換代は、名目上、「お客様が契約するまでの間にいろんな方が鍵を使って中を見たので、みんな知っている鍵だし防犯上変えた方がいいから、金払ってくれるなら、交換しとくよ」

という請求なのですが

だから、なんで不動産屋の都合によるものを、俺が払わないといけないんだよ。最低限のセキュリティも担保しない不動産を仲介するなと。

 

そして、これが一番エゲツないですが

 

契約事務手数料

 

これ、契約事務とは、契約書の発行と重要事項説明の発行及び説明に関しても間違いなく含まれており、これらは完全に仲介業務で、これをやって仲介手数料をもらっているのに、さらに契約事務手数料を取るのは、明らかに費用を多く取っている悪辣なやり方です。

これ、駄目じゃないのさすがに。教えて、不動産業務に詳しい弁護士さんとか。

 

クリーンコート代は、この物件は敷金ゼロ物件ですので、ハウスクリーニング代を敷金から差し引くことができないので、クリーンコート代として別途取ると思うのですが、

 

「それ?退去時に請求しないふつう?」
と思うんですよ。

 

「退去時にトラブルになりがちだし取れない可能性があるから、先に請求します」という言い分かもしれません。

そのための入居時審査だろ…

全部信販会社の与信だけで審査を丸投げして、自分で審査しない部分をめんどくさがって発生もしてない請求をするのはどうなのかなぁ。

まぁ取ってもいいんですが、こういうところに住む場合には、退去時に二重請求されないように気をつけてください。


その他賃貸住宅はありとあらゆる手でお金を取ってくるようになりました。
私が一番びびったのは、ウォーターサーバーの設置が必須の物件です。
有料の付帯設備の設置が義務付けられているなんて初めてですよ。

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まぁ正直賃貸住宅市場は飽和しており、仲介事業は利益取れなくなってきているのは間違いないんですが…

なんというか、商魂たくましいというか、迷走しているというか、私達は仲介事業者として引き続きがんばっていきます。